第7章 僕は
「千陽先輩‼︎朝から眠そうです‼︎」
「朝だから眠いんだよっ‼︎」
実音は朝の7時だというのに、欠伸のひとつもしない。
「てか、夏休みって、図書館開ける必要あんの?」
素朴な疑問に実音はドヤ顔で答えた。
「やっだなぁ〜‼︎千陽先輩ったら。
夏休みこそ、読書ですよ‼︎」
実音のドヤ顔を見ていると、なんだかムカついてきた。
皮肉のひとつぐらい許されるはずだ。
「あーあ、僕だって、実音と違って可愛い女子と
海に行きたいんだけど」
「…」
「実音…?」
なんで
僕の目には、傷ついた顔をした実音が立っていた。