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【イケメン王宮】彼たちの物語

第3章 寂しがりやの彼


「アヤセ…やっと逢えたね…。」

1日のスケジュールをこなし、
自室に戻ると、
そこには見たことのない男の人がいた…。

男の子ともいえそうなその人の顔には
少しだけあどけなさが残っている。

綺麗な茶色の髪の毛に、
細身の黒いスラックス、
そして眩しいくらいの
白いシャツを着ていた。

どことなくあの人に雰囲気が似ている…。


「だ、誰?」


その人は私の側までスッと来ると、
顔を除き込み…

チュ…

頬にキスをした…。

「!?」


そして急に私を横抱き…
いわゆるお姫様抱っこをしてきた。

「キャッ!」


そしてベッドにどさりと下ろされ、
両手首をベッドに縫い止められる。

「………!!

な、何なんですか!?

や、やめてください…!」

身動ぎしても男の人の力には敵わない…


「ねぇ…

いつもアランとしてること、

僕としよ…?」


と言うと、その人は
首元に顔をうずめてきた…。


「ええっ…!?」


そしてその人はクンクンと私の匂いを嗅ぐ。

「…いい匂い。」


「……!ちょ、ちょっと…!」


そしてその顔が胸へと移動したかと思うと、
スリスリと胸の間に擦り寄せてきた。


「ちょっ…ちょっとやめて…!」


その人はやめずに尚も顔を擦り寄せる。


「ねぇっ、ちょっと…!」


しかしその人はそれ以上はしてこず、
とにかく胸に顔を擦り寄せてくるだけだった。


「……?」


…なんだか愛しくなって、
髪の毛をすくようにその人の頭を撫でる。


「あ…俺がそれ好きなの知ってるんでしょ?」


「え?」


「もっとして…」


「あっ、う、うん…」

私は頭をなで続けた…。
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