第47章 おもちゃ(ON)
「口開けて…
そうそう、イイね、そのままだよ
……
……
はい、閉じてっ。
おっけ〜
飲めよそれ」
口の中にある媚薬。
なんで、粉なんだよ。
せめて錠剤にしてよ。
「じゃあ、おいら出掛けるから。
多分…明日の朝には帰ってくるよ。じゃあね〜」
…で、なんで
媚薬飲ませて出かけんだよ、。
.
薬の効果が切れて
イキ地獄から
やっと開放された、と思ったら
既に外は明るくて。
「ただいま〜」
その人は帰ってくる。
「うっわぁ〜マジきたね〜〜
ちゃんと自分で掃除しといてね」
なんなの?
何がしたいの?
「にの、こっちきて」
乱れた格好のまま
その人に近づく。
ちゅ
と、音を立てて
唇と唇が触れ合った。
それを合図に
その人は俺の後頭部を掴んで
激しく口づけを落とす。
「んっぁ、はぁ、んぅ」
くちゅくちゅと、お互いの口内で
唾液が絡む音が響く。
唇を離すと
お互いを銀の糸が繋いだ。
その人は、
人差し指で、それを切ると
そのまま指をおれの口に入れてきた。
上顎を、執拗に嬲られる。
ぞわぞわして
体が興奮するのを止められない。
「シャワー浴びてきて
体が綺麗になったら、セックスしてあげる」
耳元で囁かれて、
口から指が抜かれた。
ずっと、
セックスをさせてもらえてなかったから
急いで風呂場に向かった。
久しぶりに抱いてもらえる
考えるだけで
おれのは硬く、痛いほど勃起する。
体を拭くのもままならないまま
リビングに行くと
既にその人の姿は無かった。
「…………なんなんだよ…ほんと……」