第4章 水仙姫《1》
世界は残酷だって言うけれど、世の中それだけじゃないでしょう?
巨人は確かに怖いけど。
そんなことが些細に思えるような快感もあるのよ。
ずっと二人で揺らし続けたくなる快感が───ね。
1人だけに留めるなんてもったいなさすぎ!
それが私のモットー。
そんな感じで上官達と楽しんでいたら卒業と同時に特設部隊に割り振られた。
『特設慰労部隊』
表向きは救護部隊の1小隊。
でも裏を返せば任務で日々お疲れの上官、隊長、また優秀な兵士達の夜のお相手を行う部隊。
私にぴったり過ぎてちょっと笑えた。
入隊した時は30名近くいたのに、いまでは10名ちょい。
皆『優秀な才能を次に繋げる』大切な任務にご栄転なさるからだ。
平たく言うと、優秀な兵士の子供を産むって事なのよね。
で、その任務を終えたらウォールローゼの中にある一軒家でその子供を育てる、と。
生活費その他諸々は国から補助が出るので、皆こぞって子作りに励むってわけ。