第2章 ヘリオトロープの恋
濡れた唇を離す度にチュ、とリップ音が部屋に響く。
自然と抱き合う形で何度も唇を重ねる。
そっと隙間を割って舌が潜り込んでくる。
反射的に身体を強ばらせても、そのまま私の舌を攫っていった。
舌と舌が絡み合って、息がしづらい。
舌を軽く吸われて身体を甘い痺れが支配する。
許容できなかった唾液が顎を伝う。
お互いの吐息が溶け合って、全身がとろけそうになる。
(……気持ち良い…)
ドキドキするのに妙な安心感があって、身体が触れ合っている場所が暖かい。
初めはされるがままだったのに、自分から近づいてみたり。
初めてのキスなのにこんなに激しくて良いのかな、なんて頭の隅で考えてしまった。
時折薄く開けた瞳と視線が合って、口内を舐め上げられると、腰が砕けるような快感が襲ってくる。
「ん…んんぅ…っ…」
自分から出たとは思えない声が漏れて、びっくりする。
リヴァイさんが離れてお互いに息を整える。