第2章 ヘリオトロープの恋
その後お返事して、任務後のデート?(あれをデートと呼んで良いのかかなり微妙なところかもしれない)を2度ほど重ねての今日。
初めて恋人らしいイベント。
正直かなりテンパってきた。
食事の準備を進めるに従って心臓がバクバク言い出した。
料理の腕は自信が無い訳じゃ無いので大丈夫とは思うけど、“お泊まり”ってことはずっと2人っきりってことだ。
「できたか?」
「!!?へいっちょ…!」
唐突に掛けられた声に飛び跳ねる。
ああいけない挙動不審だ…
そして私の一言にリヴァイさんの片眉が持ち上がった。
「……リヴァイさん、だ。任務以外では兵長と呼ぶなと言ったはずだが?」
「きゃあぁっ!そうでしたっ、すみませんっ!つい…」
言い訳をしながら顔を逸らす。
なんだか急に意識してしまって顔が見れない。
慌ててキッチンに戻り食器を取る。
バケットとジャム、バターを並べて、サラダをそれぞれの席の前に置いた。
気がつけばリヴァイさんは腕を組んでキッチンの入口に右側をもたれさせて私を眺めている。
見られていたらとても恥ずかしいのですが…!
メインのお肉とスープをお皿に盛り付けて、それぞれ並べて完成。
「リヴァイさん一応…出来ました…けど…」
そう言いながら白のフリフリのエプロン(リヴァイさんに渡された。普段これをつけて料理をしているのだろうか…)を外して椅子に掛ける。
「わかった」
リヴァイさんは静かに席について手を合わせた。