第4章 GAME☆レン
監督「カット!!」
監督の声が響いて、2人だけの世界が終わる。
監督「良かったよ!これでいこう!!」
舞「あ、ありがとうございます!!」
そういえばアドリブだったこと忘れてた。
休憩スペースに戻り、フゥと息をつく。
レン「大丈夫、バンビ?」
紅茶を持ったレン先輩が近づいてくる。
舞「あぁ、はい。大丈夫です。」
さっきのことがあってまともに顔が見られない。
レン「顔が赤い気がするけど……」
舞「大丈夫です!さっきはありがとうございました。」
レン「アドリブのこと?面白かったよ。ただ……あれがバンビの本当の心ならいいのに。」
また囁かれる。
もう!なんでそんなことを!!
…照れてしまう自分が、恥ずかしい。
舞「…レン先輩の演技も素敵でした!!」
わざと演技を強調する。
もうゲームに負けたけど、
今、私ができる精一杯の負け惜しみ。