第9章 一緒に…!☆翔
翌朝。
私はいつかと同じように朝食を作っていた。
(そういえば、こうやって朝ご飯作ってた時だよね…)
たった1ヶ月ほど前のことなのにあの日のことがずっと昔に感じられる。
(色々あったもんね…)
手は休めず、この1ヶ月を思い出す。
パートナーになって欲しいって言われたこと。
(勘違いは黒歴史なので思い出さないでおく。)
アクションがあるって知って焦ったこと。
自分に体力がなさすぎたこと。
そんな私とは対照的に翔先輩がすごかったこと。
オーディションで負けたくないって思ったこと。
演技審査でいきなり台本を変えたこと。
そして、
…キスされたこと。
すごくはっきりとした記憶だった。