第9章 一緒に…!☆翔
翔「なんで!?なんで俺を庇うん…?」
声を荒らげる翔先輩の頬にそっと手をおく。
舞「わからないの?…あなたなら倒せるって思うから…」
荒い息で言葉を紡ぐ。
翔「2人でも倒せなかったんだぞ!…無理、だろ…」
舞「無理なんかじゃない!」
弱々しくなる翔先輩とは逆に、私は語気を強める。
舞「あなたなら出来るよ、翔。」
体は痛くても、顔だけはほほえむ努力をする。
…初めて翔って呼んじゃった。//
翔「舞!」
それに返すように、翔先輩も名前で呼んでくれる。
舞「私を誰だと思っているの?…あなたの、パートナー、なの…よ…。私が一番近くで見てきてるんだから…あなたのことは…知ってる、つもり…。私の大切な、人…。大好き、だよ…!」
翔「…っ!」
台本とは全く違う言葉が私の口から零れる。
これが私の本心。