第9章 一緒に…!☆翔
集められた建物の中には、大きなアスレチックスが立っていた。
遊園地などで見られるものよりも大きい。
年に数回行われる某アスレチックス番組より難易度は高いかもしれない…
「これですかね…?アクションの審査…?」
あまりの大きさに私たちも他の出場者も呆然とする。
受けにきた人はたくさんいた。
年齢も問わず、一般もOKなので当然といえば当然だ。
中には親子やカップルもいる。
俳優さんもいるのだが…なぜか私たちの周りに人が集まってきた。
「きゃー!生で翔くん見れて嬉しいっ!」と二十代くらいの女性。
「あのねー!私、翔くんのファンなのー!」と小学生。
「子供と一緒に応援しています!」とお母さんらしき女性。
翔先輩の人気も年齢を問わないようだ。
私は応援してくれる人たちに笑顔を返しながら、内心もやもやした。
…負けたくない。
…私が翔先輩と出るんだから!