第6章 夢と現実の狭間
...隣に人がいる?
私は顔を上げた。
隣には愛しい人。
私「ユ、ユウ...?」
あの時よりも大人になってたユウはそっと優しく抱きしめてくれた。
けど、あの時の温もりはない...
私「っっ!!!」
私は飛び起きた。
やっぱりさっきのは夢か。
私「ユウがいるわけない...よね。私が殺したのに...」
ソファーから手を伸ばし、机に乗っていた髪紐を抱く
。
私「ごめんなさい、ユウ。...会いたいよぉ......」
?「おい。」
私「へ?はい?」
?「何勝手に殺してんだよ。」
私「だって殺したのは......?」
待って、今私は誰と話してるの?
慌てて声のする方を見ると扉が開いていてその前に人が立っている。
長い黒髪をなびかせながら。
私「ユ...ウ...?」
声が掠れてうまく名前を呼べない。
神「あぁ。」
その一言の返事で今まで我慢していたものが弾けた。
その場から駆け出し思いっきり抱きつく。