第3章 次の任務へ
さっさと自分の部屋に戻り風呂につかりたい。それはも考えた。
しかし、先ほど報告が終わり帰る際、新たな任務を言いつけられた。出発まで、もう3時間を切っている。
夜を徹して男を追い回し、正直仮眠したい。もし部屋に戻れば、その誘惑には抗えまい。そう思い、トレーニング後に使用するシャワー室で済ませた。
「アキも人遣い荒いわね!他の子連れてけばいいのに」
「あはは…まあ人少ないんで…」
正確に言えば、少なくはない。人手はあるけれど、幹部と共に行動し、適格に補佐できる実力のある部下が少ないのだ。
「ムリしないのよ?アキがひどかったら、私にいつでも言いなさい!!!」
「ありがとうございます」
殴り飛ばしてあげるわ!と拳を握るナツはとても頼もしい。怒ると、幹部の誰より怖いのだ、彼女は。
「じゃあ、私も任務行くわ」
「はい、行ってらっしゃい」
「またね!!」
手を上げて爽やかに去っていくナツを見送り、自分も朝食に向かおうと踵を返す。