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私立ウィスタリア学院~新米教師とイケメン教師たち

第6章 担当教官の数学の先生


深呼吸もあってかアヤセは落ち着いて
紹介式に挑むことができた。

それが滞りなく終わると、
アヤセはジルと共に
朝のホームルームをするため
教室へと移動した。

ホームルームが始まり、
アヤセは自己紹介をする。

「今日からこのクラスの副担任として
お世話になるアヤセです。
皆さん、よろしくね。」

アヤセが言い終わると
「アヤセ先生!彼氏はいますかー?」
という声が笑い声と共に飛んできた。

「どんな人がタイプですかー?」
「おっぱいのサイズはー?」
「年下はアリですかー?」

その声は次々に増えていく。

するとジルが生徒名簿を
教卓にダンッと叩きつける。

「皆さん!!
女性に対する態度がなっていませんよ!!
いいですか?
皆さんは紳士道を学ぶために
ここに来ているのですよ?
それを忘れてはなりません。」

しかしそんなジルとは反対に
アヤセはクスクスと微笑んでいた。

「どうかしましたか?」

「いえ、なんかちゃんと
今どきの男子高校生だなぁ
なんて思ってしまって…」

そんなアヤセの雰囲気に
ジルは怒っていた気持ちが
ゆるゆると溶けていくのを感じた。

「まぁ今回はいいでしょう。
では、出席を取りますよ。」


そしてアヤセは
その日に予定されていた授業や
ホームルームを終えると、
放課後、反省会のために
ジルと共に数学科準備室に
やって来ていた。

「お疲れさまでした。
初日はいかがでしたか?」

「はい…
まだまだ戸惑うこともありましたが、
皆さんに暖かく支えてもらっている
気がしてもっとがんばろう!
と思いました。」

「そうですか。
それはよかったです。」
ジルがニコッと微笑む。

「この学校の印象はいかがですか?」

「印象…」

アヤセはふと朝の出来事を
思い出してしまう。

「…えっと…先生も生徒も
元気だなぁって思いました…」
アヤセは少し苦笑しながら
答える。

「元気…?
ああ、まぁここは男子校ですからね。
独特な雰囲気があなたに
そう見えたのでしょうか…
まぁ詳しいことは
後で日誌に書いて、
明日の朝、
私に提出してくださいね。」

「はい。」

ジルは一呼吸置き、
話を続ける。

「さて…
ここで大事な話を
しなければなりません…。」

「…?」
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