第7章 Eternal Burgundy
❦ 潤Side ❦
「おはよーございまーす」
いつもの様に出勤し
手早く着替えてロッカーに荷物を放り込む
「松本君!」
名前を呼ばれると同時にバシンと肩を叩かれて
振り向くとそこには超ゴキゲンな山口さんの姿があった
「松本君からも小山君によろしく言ってくれよ?」
小山君に?
よろしく、って、何を?
「すみません、話が見えないんですけど…」
「あれ?聞いてないのか?
小山君の紹介で昨日見学に来てくれた子が即入会してくれたんだよ!」
「あぁ、そうなんですね」
小山君は俺が働くこのジムで担当させてもらってる生徒さんだ
先週来てくれた時はそんな話はしていなかったけど
まぁ有り難い話だ
「商売繁盛!
いやぁ、お客様は神様だ!」
この辺りはいくつものスポーツジムがあり
所謂、激戦区…
生徒さんが増えなきゃオーナーの山口さんにとっては死活問題だ
「今度来てくれた時、お礼言っときますよ」
「おう!」
得意の営業スマイルももれなく付けておこう
ま、それが俺の給料に直結するわけじゃないけど
それくらいは、ね?
ほら、ジムのインストラクターって爽やかさが売りだからさ