第6章 ブラコンですが、何か?
『ねぇ、それ多分みんなから凄ーく怒られると思うよ?』
『いいんだって!
俺はコレがいいんだよ!』
『でもぉ…』
『なんだよ、迷惑なのか?』
不満気に唇を尖らせてるけど
そーじゃなくて
恥ずかしいって言うか、なんて言うか。
『俺は大満足なんですけどぉー?』
さっきとは打って変わって
得意気な顔で翻したしょーくんの白い特攻服には
東京★一国
二十五代目
共こ 我例
にの 総 長 がえ
咲世 人こ
かで 櫻 生の
せ無 葉 に命
る双 一尽
兄の 翔 点き
弟弟 のよ
華と 悔う
出 いと
逢 な
い し
と
ブラコン丸出しの
いや
バカップル丸出しの真新しい刺繍が
古びた特攻服に妙に映えて
ちょっとだけ…輝いていたんだ。
❦『ブラコンですが、何か?』〜 完 〜 ❦