第4章 溺れる夜は…Monday
日に日に雅紀と居る時間が増えて
俺達は色んな話をするようになった
雷が嫌いな理由を話した時
『辛かったね』
って雅紀は泣いてくれた
ずっと仲良しだった
親友だった
雅紀と居ると不思議と笑顔になれた
心が安らいだ
高2の夏の終わり
じぃちゃんとばぁちゃんが、死んだ
交通事故だった
その日も酷い雨が降っていて
雷が鳴っていた
俺はますます雷が嫌いになった
『智…』
『…雅紀、』
『辛かったら泣いていいんだよ…?』
『…泣き方、忘れちゃった…』
『大丈夫、今は思い出せないだけだよ
忘れてなんかないから』
雅紀が俺の髪を撫でる
…温かかった
一筋の涙が
頬を伝って流れていった
『智の親父さん、仕事であんま家に帰って来れないだろ?
良かったらさ、ウチ、来ない?
買い弁ばっかりじゃ体に良くないよ』
雅紀の好意に甘えて
時々家に遊びに行った
夕飯をごちそうになって
泊まったりもするようになった
そんなある日
俺は見てしまったんだ
雅紀が1年の女の子から告白されているのを