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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第2章 バーチャルな君と僕


そうだ、学校で待ち伏せしよう!
って
明日は土曜だった…


「はぁぁ…」


他に策と言ったって
通っている高校と
相葉くんって友達がいることくらいしか知らない
僕はカズナリ君のこと、なんにも知らないんだな…
改めて突きつけられた現実に大きく凹んだ


寝転がっていたベッドの枕に顔を伏せると
伊達メガネをしていないことに気付いた
そうだ
カズナリ君をベンチで待っている間
やっぱりメガネはこの髪型に合わないと思って外したんだ

外して…どうしたんだっけ?
どこにやった?


「あ…」


ベンチに置いたんだ
置きっぱなしにして来ちゃった


「明日取りに行こ…」


今日はもう何も考えたくなくて
僕はそのまま目を閉じた

目を閉じても
浮かんでくるのはカズナリ君の姿
たった一度しか見てないのに
鮮明に覚えてるんだ

白い肌
茶色い瞳
柔らかそうな黒髪
クリームパンみたいな手
薄紅色の唇…

唇…


目を瞑ったまま
僕はそっとカズナリ君の唇に右手を伸ばす


手を伸ばして
そして
ゆっくりと
左手で肩を引き寄せて………




「うわぁぁああ!!」




心臓がバクバクしてる
今、僕は何を考えてた?

無意識だ
そう
無意識に

経験も無いクセに
僕は妄想の中でカズナリ君に…


「キス、しようとしてた…」


半信半疑だった自分の気持ちが
今、ハッキリとわかったよ




僕はカズナリ君のことが好きなんだ
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