• テキストサイズ

びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第2章 バーチャルな君と僕


❦智Side❦



次から次へとお客さんの対応に追われていて
気付けば潤と翔くんはもう帰ってしまっていた


「あー…見送りも出来なかったなぁ」


忙しさがだいぶ落ち着いてきたからか
『今日はもう上がっていいぞ』と
店長に肩を叩かれた


「いいんですか?」

「今日は忙しかったからな
特別だぞ!
あ、タイムカードは切るなよ?」


ありがとうございますと店長に頭を下げて
スタッフルームに入ろうとした時


― カラン カラン ―


また来客を告げるベルが鳴った


「いらっしゃいま… 翔くん!どうしたの?」


そこに立っていたのは
潤と一緒にとっくに帰ったはずの翔くんで


「良かったぁ〜
バイト上がっちゃってたらどうしようかと思った」

「今上がろうとしてたとこだよ
僕に何か用だった…?」

「少し話したいと思ってさ
近くで時間潰してタイミング見計らって来たんだ
智くん、この後って用事ある?」

「いや、無いけど…」

「良かったらお茶でもしない?」

「あぁ…… うん、」


今日はもうかずちゃんとのリアルタイムのメールは無理だな…
それも仕方ないか


僕は帰り支度の準備をして
翔くんと近くのファミレスに入った





「話って…?」


潤のことだろうか
いや、それは無いな…


「特に何がある、ってわけじゃなかったんだけど
智くんと二人っきりで話してみたいなって思ってさ」

「そう…なんだ、」


翔くんはニコニコして僕を見ていて
なんだかちょっぴり気まずい

オーダーしたパイナップルジュース、早く来ないかなぁ…
/ 537ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp