第2章 バーチャルな君と僕
「そっかぁー…」
「……うん」
「でもさ…」
まさ君が蹴ってた石を遠くに飛ばす
「かずもおんなじことしてんじゃん」
「え…」
「嘘ついたでしょ?自分が女の子だって」
…確かにそうだ
僕も、嘘をついた
男なのに女の子って偽った
「…そう…だね…」
それはバレるのが怖かったから
僕が男だと、バレるのが怖かったから
嫌われるのが…怖かったから
僕は…
サトシ君が…好きだから…
「俺が見せてって言ってもすごい拒否った女装写真…それを見せられるくらい…それくらいなんかサトシ君にさぁ」
「まさ君」
「…ん?」
潮時…だね
サトシ君のことを話しちゃった時点で…
きっともう…ダメだったんだ
「……まさ君…僕ね…
ずっとまさ君にも言えてなかったことがあるの」
「え?」
「それはね…」
…明かした
遂に…まさ君に
自分が男が好きであることを
軽蔑されるのを覚悟で
カミングアウトした
「…黙ってて…ごめん」
聞いたまさ君は足を止めて
話した僕はそんなまさ君に振り返らないで歩き進んだ
気持ち悪いよね
もう親友で居られないよね
ごめんねまさく…
「えっ…えっえ!?」
いつの間にか追い付いてきてたまさ君に後ろから手を掴まれて、そのままぐいって手を引かれると腕の中に収められた
「ま、まさ君!?」
「…なんで…」
「…え?」
「なんでもっと早く…言わないんだよぉ…」
僕の肩に顔を埋めるまさ君
なんで言わないんだって…
だって、こんなこと…言えるわけ…
「ずっと…かずが好きだった…」
「え……」
「好きだった…」
まさ君が…僕を…
…嘘…