第2章 バーチャルな君と僕
❦智Side❦
翌日
大学の講義が終わると
一目散に自宅へと帰った
嘘、でしょ…?
コメントが…!
動画にコメントが来てるっ!!
『初めまして、サトくん
サトくんの素敵な歌声に惹かれました
ファンになりました
これからもどんどん投稿してもらえると嬉しいです
カズハ』
『カズハ』って
女の子だよねっ?!
夢じゃないよね?!
素敵な歌声、って
それに惹かれた、って
ファンになった、って…!
「ぃやったぁぁぁぁーーーーーー!!!」
感極まって思わず雄叫びを上げると
「兄貴!ちょっと静かにしてもらえるかな!
勉強中なんだけど!!」
潤に本気で怒られた。
だけどそんなの構わない!
どうしよう
どうしよう
本気で嬉しいっ!
カズハさんからのコメントを
穴が開くんじゃないかって位に凝視していた
そうだ!
返事!
返事書かなきゃ!
なんて書こう
ここはカッコつけて
『参ったな
俺に惚れると火傷するぜ・・・』
とか?
いや…アホだろ…。
悩みに悩んで
いつも通りの僕らしく
返事を書くことにした
『カズハさん
コメントありがとう!
凄く嬉しいです。
カズハさんが僕のファン第一号です
これからも応援よろしくお願いします!
良かったら、リクエストにも応えます!
サト』