The result of revenge [ディアラバ]
第4章 Feelings~感情~
人間の女が家にやって来たのは...
その後しばらくしてからの事だった
シュウがその女性を抱えて突然部屋にやってきた。
「ちょっ!!!シュウ!!いきなり、そんな状態で連れてきたのですか!?」
もっと違う運び方があるでしょう...
と思ったが、シュウはそこまで考えない男だ
「まぁ、いいでしょう。所で、どうして彼女は気を失った状態でいるのです?」
「あぁ...知らない」
「フッ...まぁ、知らなくて当然。貴方が何かに興味を示す事など有り得ませんからね...」
「またそれかよ...めんどくさ...それより早くそこのベッドに降ろさせろよ」
「なっ!私のベッドですか?!有り得ません!!私以外の誰かがベッドを使うなど!」
他人...ましてや人間の女など言語道断!
そんな事を頭の中で考えているうちに、
シュウは居なくなっていた...
「全く...」
しかしこのままシュウはどこへ...
───!?
まさかリビングに置き去りに──?!
やりかねない...。
自然に足が動いていた
どうしてそこまで気にかけるのか...
純粋に、父上が私達に頼んだ女性がどんな方なのか、気になっているだけなのか...
「他の兄弟達には、しっかり話をしてから会わせないと……」
部屋を出てリビングへ向かおうとしたが、
ドアを開けてすぐ目の前に彼女が倒れていた
「あの穀潰し...」
ただこのままではいけない。
そう思った私は、すぐに彼女を抱きかかえ、屋敷にある空き部屋に連れて行き、そっとベッドに彼女を寝かせた...
月明かりに照らされた彼女の顔には
涙の跡がある...
「一体どうしてこんな所へ...」
自然と涙の跡を指でなぞっていた
真っ白な肌に、綺麗な顔立ち...
この女性は守らなければならない。
何故かその時そう感じさせられた...