The result of revenge [ディアラバ]
第4章 Feelings~感情~
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「なぁレイジ...」
この声はシュウ。
食事の支度をしていた私に、突然話しかけてきた
「おや、シュウ。貴方から私に声を掛けてくるとは珍しいですね。なんの用です?」
キッチンの入り口に寄りかかって気怠そうにしている
「......人間の女が家に来る事になった」
「な!何なのです?冗談ならやめて頂きたいのですが」
何をいきなり言い出すのか...寝ぼけているのかとも一瞬思ったが
「あぁ、そう言えば貴方、この間父上に呼び出されていましたね」
「そうだ。その時に頼まれた」
父上の考える事は、私でも理解の出来ない範囲に達している。今回の件も、何か考えがあるのだと...
そう思った。逆らえない、絶対的な存在
「それで、他に用事があるのでは?それを私に伝えるだけの為に、貴方が動くとは思えませんが」
「...そうだな」
そう言ってシュウは鼻で笑った...
シュウとは、ある事件から仲違いをしている
こんなに会話が続いたのはいつ以来だろうか...
「で、何なのです?」
「...その女なんだけど...レイジ、お前に頼みたい」
「...やはりそうでしたか。そう言うと思っていましたよ」
分かってたなら聞くな
と言わんばかりの表情をしている
「どうせ、ダルイとか眠いとか、そうゆう理由なのでしょう?」
「...あぁ。」
この穀潰し
本当に救いようがない
「分かりました。貴方に頼まれたのではなく、父上に頼まれた...そう思う事に致しますよ」
「...はぁ...眠い。どうゆう事でも良いよ...」
大あくびをしながら後ろへ振り返り、
「あぁ、それから、〝決して殺すな〟と言っていた気がするな.....」
そう言いながらキッチンを後にした
「全く...」
なぜ私がシュウの頼みを素直に聞いたのか、
しばらく考え込んだが、答えは出なかった...
──人間の女──
ヴァンパイア住むの屋敷に人間の女ですか...
父上はどうしたいのだろうか。
「まったく...手が掛かりそうですね。」