The result of revenge [ディアラバ]
第3章 First experience~初めての経験~
「な、何でもないって!」
顔を見られない様に窓の方へ顔を向けた。
「...ちっ、めんどくせぇ。」
そう言うとスバル君は、それ以上の事は聞いて来なかった。
「あれあれー?スバル君にユウラちゃん♪」
ライト君だ。ニコニコしながら車に乗り込んで来る...
彼は私のペースを乱すから、少し苦手だ。
「そぉんなトコで2人っきり、何をしていたのかなぁ?」
「あぁ!!!?ふざけんな!別に何もしてねぇよ!」
「んふ♪スバル君てば動揺しちゃって、本当に恥ずかしがり屋さんなんだからっ」
「それにー、ユウラちゃんを角に座らせて、早速、アピールかな??」
「ち、ちげぇっつってんだろ!!!」
「いいよ、いいよ、そんなに否定しなくてもー。
じゃぁ、ユウラちゃん♪こっち、おいで?」
ライト君はスバル君の隣1人分あけて座り、その隙間をポンポンと叩いて、私を呼ぶ。
そのまま移動したら、スバル君とライト君に挟まれる...それは避けたい。
この状況になって初めて、スバル君は意図的に私を角に座らせてくれたんだと、認識した。
「...私はここで大丈夫です。」
「えー、そんな事言わないでよぉー。
スバル君だけユウラちゃんの隣なんてズルイズルイー!」
「はーやーくー」
もう煩くてたまらない。
ライト君の隣へ場所を移動しようとすると...
「...んだよそれ...」
とボソッと喋ったのはスバル君。
ごめんね。気、使ってくれたのに...
心の中で謝りながら、私は2人の間に座った。
「こんにちは、ユウラちゃん♪」
そう言いながら私の肩に手を回す
「ちっ...。」
スバル君は物凄く不機嫌になり、私の座っていた角へズレると、窓の方へ顔を向けた。
ライト君は笑顔で私の顔を覗き込むと、
「ねぇ、ユウラちゃんお風呂入ったでしょ、
首元から...石鹸の良い匂いがする。」
と言いながら、私の首元へ鼻を寄せる。
「キミの血の匂いと、石鹸の良い匂いが混ざり合って...はぁ...たまらないよぉ...。」
肩を更にきつく寄せられ、ライト君の顔がもう目の前
整った綺麗な顔立ち、吸い込まれそうな瞳...
私は目を逸らす事すら出来ない...