The result of revenge [ディアラバ]
第14章 New relationship~新しい関係~
「………。」
全く応答無しか…
なら、
「おーいってば!!!お、き、て!」
ドンドンと、鉄くさい硬いそれを、軽く握った手で叩く
「…るせぇな……そんな強く叩くんじゃねぇ!耳がイカレちまうだろ」
「何度も呼んだのに、起きてくれないスバル君が悪いんだからね」
「ったく、いちいちめんどくせぇのは変わんねぇな。今開けるからそこどけよ」
「わかった。」
寝起きのスバル君は、髪の毛が寝癖で少し乱れていて、逆巻家の末っ子なんだって少し実感する
「寝癖…」
上半身だけ起き上がったスバル君の、寝癖を直してあげたくなった
「やっぱり綺麗な色だよね、しかもサラサラだし羨ましい」
「そんな軽々しく触んなよ」
軽く私の手を振りほどこうとするスバル君の手と、私の手が触れた
「…っあ、ご、ごめん。」
「ちっ、別に謝るほどの事でもねぇけどよ」
少し照れた様子で、目線はまだ私へと向けられてはいない
「あのね、あれからレイジさ───」
「ちょっと待て。」
「え?」
魔界に行って何があったのか説明しようとした私の声を遮って、スバル君は立ち上がって、まだ少し乱れている髪の毛を自分で整え、棺桶から出ると
「ちょっと来い」
「え、どこ行くの?」
「いいから来いって言ってんだよ!」
強めの口調で、私の手首を乱暴に掴むと、部屋から連れ出された
「スバル君?手、痛い…」
「うるせぇ」
その瞬間少し優しく掴み返された手に、私の緊張も少し和らいだ気がした
「ここでいいか」
「ここって…」
「話の続き聞かせてくれんだろ?」
あの日、スバル君が私に気持ちを伝えてくれた場所。
あの時とは何もかも違うけど…
「えっと…」
「あーちょっと待て、もう少しだけこのままで居てもいいか?」
「え?あ、うん。いいけど」
二人を静かな沈黙が包み込む
きっとスバル君も私の異変に気が付いてる
「つーかさ、オマエ何でオレだけ呼び出したんだよ。こうやって一人づつ話するつもりなのか?」
「いやいや、違う!違う!」
「じゃぁ何でだよ」
「…スバル君だけ特別だから」
「何だよそれ。レイジのモノになった奴から出る言葉じゃねぇ」
「だから、まだ話始めてもないんだけど?」
「あ?あぁ、そうか悪い。いいぜ、続けろよ」