第14章 New relationship～新しい関係～

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あれから私とレイジさんは、カールハインツの居城を離れ下界へと無事に戻って来た。

魔界に居た時間は短かったはずなのに、なんだか物凄く久々に逆巻家に戻る様なそんな感覚になった

｢…何だか少し緊張します…。｣

逆巻家の地下の通路を歩きながらボソッと言った私に、少し前を歩くレイジさんは振り返らずに黙ったままでいる

聞こえなかったのかな…

薄暗く、静かな地下を進むにつれて、やっぱり皆の反応が怖くて仕方なかった。

私の秘密、魔界から帰ったら教えるって言っちゃったもんな…
どんな反応するんだろう

それにスバル君───

最初に、私の口からちゃんと言うんだ。
この事は、魔界を出る時事前にレイジさんに伝えてあった

私がスバル君の事を話した時は、反論、もしくは理由を問い質されるかと思ったけれど、そうゆう事は全く無く…
不思議とすんなり受け入れてくれた。



｢ねぇ、レイジさん？｣

｢なんですか？｣

｢…やっぱりその…アヤト君とか、カナト君とか、絶対すぐ来ますよね？｣

｢まぁそうだと思いますが。｣

｢ですよね。どうしよ…｣

｢そう不安がるのなら、私から彼等に伝えて差し上げましょうか？｣

駄目…、それじゃ駄目なの。
皆にも私の口からちゃんと言わなきゃなって、そう約束してから魔界に来たんだから…

｢いえ、大丈夫です。なんとかしてみます！｣

私の吹っ切れた口振りに、レイジさんは鼻で笑うだけで、何も言葉をくれる事は無かった。


そうしているうちに、地下通路から家に戻るドアの前に来た…

｢あー、緊張します｣

｢面倒な事がなければいいのですがね｣

重たい扉を開け、久しぶりの逆巻家の匂い…

｢そう言えば、もう下界では月蝕終わってるみたいですね｣

｢もう気が付くとはね、やはり貴女の身体に流れる血は本当に恐ろしい。｣

恐る恐る、でも確実に皆の所へ近づく
私がリビングに向かおうとすると、レイジさんが私を呼び止め言った


｢待ちなさい。…一度自室に戻りご自分の服に着替えて来なさい｣

｢え？どうしてですか？レイジさんがプレゼントしてくれたこの服気に入ってるのに…｣

｢口答え、ですか？私の言う事に従えないと？｣

｢あ、いえ。そうゆう意味じゃないんですけど…。レイジさんがそう言うなら着替えますね…｣