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The result of revenge [ディアラバ]

第10章 Lunar Eclipse~月蝕~prologue




「べ、別に心配とかそんなんじゃねぇ!!」

「では、貴方方も一緒に魔界へ行きますか?...別に私は構いませんよ。一応、お父上の居城へ行くつもりです。強い結界が張られているのが何よりの理由ですけどね」

「僕は嫌です。父様の所へ行くなんてごめんです。...ね、テディ?あそこは、嫌な思い出しかありませんから...」

カナト君はそう言って立ち上がり、
「じゃぁ、ユウラさん?君の本性がどんなものなのか、楽しみにしていますからね?...ふふ。」
と、振り返りざまに言って去って行く...

「あのヒステリーは相変わらずだな。よく分からねぇ...」
ボソッと言ったアヤト君

「そうだねぇ~。んふ♪...まぁ、もちろんボクも、あーんなトコへ行くのは、絶対にやめておくよ。そこはカナト君と同意見だし?じゃ、ユウラちゃん?帰って来たら、ちゃーんとボクにも教えてね」
そう言い放った後、すぐに姿を消したライト君...

「それで、アヤトはどうするのですか?」

返答は分かっているはずなのに、ちゃんと答えを求めるレイジさん
もちろん、その問い掛けに対して、アヤト君が行くと言うはずも無く、その場から立ち上がり去っていった...

また、レイジさんと2人きりになった空間。
私が階段に座ったまま動かずにいると、レイジさんの方から話し掛けてきた

「全く、貴女という人はどうしようもないですね...てっきり自室へとすぐ戻ったものだと思っていました。こんな所でバカ兄弟達に油を売っているなんて...ね...」

私を試す様な口振りでそう言った後、すぐに自室の方へと歩き出し、続けて言う

「もう二度と私以外の誰かを隣に座らせるなどという行為は控えて頂きたいものです。今回の罪は明日...魔界で償ってもらうとしましょうかね...クク...」

私の方へは振り返らなかった......

「レイジさん...」

その表情が見えなかったから、どんな気分でそう言ったのかは分からないけれど、やっぱりあんな風に皆と話していたら、気分良くないんだね...

私も前に、レイジさんが学校の女の子と話していた時に、そんな感情を抱いていたっけ...。


色々な事を思い出しながら、私もまた立ち上がり、自室へと戻って行った───




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