第12章 私の最後(番外)
土方「…この女を、どうしろと?」
沖田「……起こして、ほしいんです。」
"うつ伏せ状態だから、ひっくり返してくださいよ。
顔が見たいんです。"
そう、素直に言えなかった。
うまく、言葉を発せられない。
土方「はぁ。」
重いため息を吐いて、土方さんは
女の横にしゃがみ込んだ。
土方「…もし、…雪村だったら、どうする。」
沖田「…それは、その時の場合によりますよ。」
土方「……」
沖田「……」
土方「……いいんだな?」
沖田「…よくなかったら、いちいち呼びません。」
土方さんは、もう一度ため息を吐いてから───、
うつ伏せ状態の死体をひっくり返した。