第5章 ホントはね?
Nside
「翔さん」
涙を流して俺に何か伝えようとする翔さんは、今まで見ていた俺の知ってる翔さんとは別人のようだった
でも俺はその人が愛おしく感じた
初めて弱い部分を見せてくれたのが嬉しかった
そして抱きしめると
“好き”って気持ちが溢れてきた
守りたいと思った
「翔さん、好き…」
あまり大きな声では言えなかったけど、
翔さんには聞こえていただろう
俺の言葉を疑うように目を見開き、涙もピタッと止まったようだった
S「え、いま…なん、て?」
「好きです、愛してますよ、翔さん」