第11章 夢から覚めても
Sside
家の玄関を開けると潤はまだ帰ってなかった
「なんか緊張してきた…」
リビングとキッチンをしばらくうろうろしていると潤が帰ってきた
M「ただいま、翔」
「おっ、おかえっり…!」
まだ心の準備が出来てなくて声が裏返ってしまった
M「翔、話があるんだ…」
潤が真剣な顔で言った
もしかして…
別れ話……?
俺の感は当たったんだ…
男同士なんて無理だったんだよ
潤はきっとステキな女の人を見つけたんだ
家庭を守ってくれる人、子どもを産んでくれる…
「……っ」
考えたら涙が出てきた
止まらなかった
M「翔!?やっぱり、何か不安なこととかあるのか?」
やっぱり…?
その言葉の意味が理解できず、ただ止まらない涙に戸惑う潤を見ることしか出来なかった