第5章 初!合宿。
今日1日は試合中心。
4校が試合、1校が練習のローテーションで試合が回された。
夕方ごろ烏野の2人が遅れて登場する以外は特に変わったこともなく試合は行われた。
音駒はそこそこの成績。さすが東京都ベスト8。
それ以外にも最近、”自称、エース”がメキメキと上達してきてるから、かな。
すぱぁん!
ボールを打ついい音がしてコートを見れば、リエーフがスパイクを決めた。
身長が高い分、ネットより何十センチも高いところから打たれたスパイクは相手コートに勢いよく決まる。反射神経と体の柔らかさを生かした鞭みたいなスパイクに相手のコートは動揺を隠せない。
けんまが根気よく頑張ってくれたおかげでやっと使い物になってきたようで、ほっと胸を撫で下ろしながらリエーフを観察する。
ボールを打つタイミングを理解し始めたリエーフは楽しそうにバレーをしているのがわかる。
あの身長とジャンプ力でほかの学校からも注目されてるみたいでなんだか誇らしい。
そうそう、注目といえば途中から参加した烏野の9番くんと10番くんの攻撃。クロたちが遠征後にいろいろ噂をするわけだ。
あの攻撃…速攻はすごいの言葉しか出てこない。9番くんの正確なトスをどこからでも打ちぬく10番くんの素早さと足のバネ。摩訶不思議な速攻に私だけでなく他のチームも注目していた。
ピピー!
コートに響くブザーの音が試合終了を知らせる。本日ラストの試合が終了し、本日の練習が終わった。