第41章 ねんまつねんし。〜第3体育館組、再来。〜
リビングに向かえば準備が完了したみんな。
黒のパーカーに鮮やかなライトグリーンのダウンベスト。カモフラ柄のパンツの木兎。
赤葦は今流行りのバンドカラーの白のシャツにvネックニット、キャメルのチノパンにダッフルコート。
クロは、ネイビーのケーブル編みの薄手のvネックニットに黒のダメージジーンズ。ダウンジャケットも黒という徹底ぶり。
蛍は黒のワイシャツにキャメルの厚めのロングカーデ。
ネイビーのスキニージーンズ。おしゃれなマフラーを巻いている。
毎回思うんだけど、私、このメンバーの中にいていいのか不安になるよ。
「なんだよ?みゆ。そんな顔して。」
ぶすーっとした顔をしているのを木兎に指摘される。
『みんな格好良くてずるい…』
そう言えば、みんなは顔を見合わせ吹き出した。
「美優さん。それ反則です。」
『反則ってなによ、赤葦。』
「わかってないのが余計に…ですよね?」
「確かに…なあ?」
「なー?」
『何よ、蛍、クロ、木兎。』
そう、問うとリエーフが苦笑しながら髪の毛が崩れないように優しく撫でる。
「その顔、俺の前以外でして欲しくないんですけど…」
『なんで?』
「可愛いからですよ。」
へにゃり
そう言いながら笑うリエーフの方が可愛いのにな。
『もう…行くよ?』
みんなを見ながら外に出るように促せばやる気ない返事と共にみんなは玄関に移動する。
一番後ろを歩けば、トントン、肩をたたかれる。
そちらを向けば不意打ちのキス。
『ちょっ…!』
唇に人差し指を当て、笑うリエーフは、
さっきの可愛い顔じゃなくて男の人の顔だった。