第41章 ねんまつねんし。〜第3体育館組、再来。〜
本日、30日夜8時。
今回も最終確認のためにみんなで電話。
『明日、東京組は10時には東京駅ね?』
「僕は着いたら連絡しますね?」
「ツッキーの兄ちゃんかー。似てんのかな。」
そう呟いたのはクロ。
「まあ、普通の兄弟並には似てるんじゃないですか?」
『蛍より蛍のお兄さんに会うのが楽しみ。』
「わかりました。親から預かったお土産の牛タン笹かま、1人で食い尽くしますね。」
『すいませんでした。仙台に向かって土下座しました。』
「美優さんマジで土下座してる。」
「ぶっひゃっひゃっ!」
ひとしきり笑われた後、ふと、思い出す。
『そういえば、みんな嫌いな食べ物あったっけ?』
「別に?俺はそこそこなんでも食える。」
「俺もー!」
「木兎さんに嫌いな食べ物があったらびっくりです。あ、俺もないですよ?」
「僕も特には。」
『リエーフー…は知ってるからいっか。最悪、作りながら聞けるし。』
「ってことはまた、泊まってるんですか。」
呆れたような声の蛍。
『しょ…しょうがないじゃない!リエーフん家、みんな旅行行っちゃったんだもん!』
そう。
本日30日から、良彰さんとレイラさんは2人で旅行。
アリサさんもそれに合わせて友達と旅行らしい。
あの家族に「お願い♡」なんて言われたら…
断れなかった…
『ちなみにリエーフ、部活休みの日はずっとうちにお泊まりです。』
「マジか!」
「父さんと母さんがよろしくって美優さんに。」
「親公認ってわけか。」
「へえ…」
どんどん先余計な話に脱線して行っているので慌てて私は無理やり話をそらした。
『とっ…とりあえず、ご飯はこっちで好きなもの作っちゃうよ?』
「「「「了解(です)」」」」