第38章 しあいのあと。
「椎名さん…ちょっといいですか?」
調理の途中、声をかけてきたのは芝山と犬岡。
『どうしたの?』
「何か掛けるものとかありますか?」
『?』
一度手を止めてリビングに様子を見に行く。
そこには床に寝転ぶ2、3年生、そしてリエーフの姿。
「さっきまで起きてたんすけどね…」
『じゃあ、2人手伝ってくれる?タオルケットで良いかな?』
「「はい!」」
そういうと、私は納戸に行きタオルケットをあるだけ出す。
『あ。6枚しかない…』
1枚足りない。
しょうがない…
私は自分の部屋に行くと自分のベッドからタオルケットを取り、リビングに行くとそれをリエーフにかけた。
これでよし。
『お腹すいたでしょ?味見係….お願いできる?』
そういえば2人はこくりとのどを鳴らしながら首を縦にぶんぶん振った。