第37章 ネコとヘビ〜ねこま、ピンチをチャンスに〜
2セット目。
最初はバッチリ決まったクロとけんまのバックアタック。
慣れていないからか噛み合わないことも多々。
なんとかクロがフォローして入れればボールは戸美のコートに落ちる。
「さっすがキャプテン!前でも後ろでも大活躍だね?」
にこやかに言うアリサさん。
『でも、クロはミドルブロッカー。ブロックで全力出して、それで後衛でのバックアタック…』
アリサさんがキョトンと首を傾げたのであかねちゃんがミドルブロッカーについて説明をする。
「…ミドルブロッカーはブロックでも攻撃でもとにかく”動く”ポジションなの。
さらに後衛も務めて夜久くんの居ないプレッシャーもある。
きっと想像よりしんどいと思う。
……がんばれ!」
リエーフもイライラしていた前半より動きが良くなってきてる。
ブロックも肘をまっすぐ伸ばしてる。
ワンタッチをとる回数も増えた。
そして、横幅をめいっぱい使ったブロードも決まった。
リエーフがノッてきた!
そう思うと少しずつ心が軽くなってくる。