第33章 ThankYouForComingToTheWorld
「やっぱり美優のごはんは美味しいわ。」
『ありがとう。』
パスタを食べ、一息ついたところでそう言われる。
「そういやあさ、親とはどうなってんの?」
『全く変化なし。』
「そっかぁ…」
千影はうちのことを知っている数人のうちの1人。
それだけ信用はしてる。
「…で?明日だっけ。誕生日。」
『そう。明日はお弁当を好きなものにして、週末に改めてお祝いするの。プレゼントもその時に…かな?』
「ちなみに、明日のお弁当、何?」
私は、指折り数えながら明日のおかずを呟く。
『おいなりさんでしょ?唐揚げ、出し巻き卵、グラタン、ポテトサラダ…』
「なんつーお子様メニュー。」
『でしょ…でも美味しそうに食べるの。』
”うまいっす‼︎”
そう言いながら食べるリエーフの顔が想像できて私は思い出し笑いをする。
「思い出し笑い?なんかエロ…」
『エロくない!』
なんていいながらいつのまにか夜は更けていった。