第29章 Resulting in Punishment
前から包まれるように抱きしめられる。
ふわり、香る、お揃いのフレグランス。
この力強さ。
リエーフだ。
「意地悪しすぎた…ごめん…」
『り…えーふ…』
泣きすぎてグズグズに崩れた顔に触れたリエーフ。
頬にふわりと柔らかい感触が触れた。
『リエーフ…これ取って?もう怖いのや…』
目元を覆う濡れた布に手を伸ばし問いかける。優しくされたから外しても大丈夫だと思った。
でもそれは私の勘違いだったようだ。
くすり。小さな笑い声が聞こえた。
「美優さん、まだまだこれからですよ?」
クスクスと笑い声が聞こえた。
「怖くないようにちゃんと喋りますから」
リエーフがそういうと、背中のファスナーが軽い音を立てて開く。開いたファスナーからそろりと指が入ってくる。
ぞわり、と肌が泡立った。
見えないからこそ敏感になった感覚が身体に快感を増幅させる。いつもはなんでもない場所がくすぐったい。
ただ触れられているだけで情けないくらい甘い声が出る。
「気持ちいい?美優さん。」
リエーフはそう言いながら胸の柔らかい部分を指でなぞる。触ってほしいところは違うのに、恥ずかしくて言葉が出ない。
子宮はきゅんきゅん疼いてる。
でも違う。そこじゃない。
「気持ちいい?」
『気持ち…いい…』
「じゃあここだけでいい?」
今日はとことんいじわるらしい。
くるくると円を描くように乳輪をなぞる指。もう片方の手はいつの間にか内腿をなぞっていた。太ももの指も肝心なところは触ることはなく下着の外と中の境界線を行ったり来たりしている。
足りない
刺激が足りない
それでも羞恥心は消えず、強請ることができない。
「美優さん、どうしたの?気持ちいいんじゃないの?」
『りえ…ふ…』
「言わなきゃわからないよ?美優さん。」
『恥ずかし…』
「恥ずかしくても言わなきゃ俺、わかんないよ?」
優しく身体中をなぞる指がゆるい刺激を与えていく。