第27章 音駒高校文化祭1日目!
私は、女装コンテストに出るやっくんのそばにいた。
「なんで俺がこんな格好…」
『ごめんね?やっくん。諦めて?』
「夜久、諦めな?クラス対抗女装、男装コンテスト、出れるの夜久位なんだって。メイクするから座って?」
千景がそう言うとやっくんはすごく嫌そうな顔をして座る。 クラス代表だってとっくに決まってたじゃない…それにうちのクラスの男子ゴツすぎんだもん。
へこんだ顔のやっくんにロングのウィッグを見せながら私はやっくんを励ます。
『ちゃんとウィッグも用意してるから…』
「心配事はそこじゃねえっての…足むちゃくちゃスースーするし…」
『スカートだもんしょうがないよ…目指せ!全クラス1位!』
はあとため息をつくやっくんの顔を自分の方にぐいと向け目を瞑るよう指示する千景。
どんな人達が出場するんだろうなとちょっとワクワクしながら、私は先に体育館に向かった。