第26章 文化祭、問題発生⁈
9月も中盤になり、文化祭は2週間を切ったある日。事件は起こった。
昼休み、ロッカーに体操着を戻したときに気がついた。
『あれ?ない。』
持ってきていたはずのバレー部のジャージがない。朝持ってきてロッカーの中に入れていたはず。それが4限の体育の授業が終わって戻ってきたら綺麗さっぱり消え失せていたのだ。
「美優、どうしたの?」
『あ、千景…バレー部のジャージが無くて…』
「ジャージに足生えて歩いて行くわけじゃないじゃん。」
『今日持ってきてロッカーに入れたんだよ。どこ行ったのかな…』
自分の席、ロッカーの周辺、周りの人に聞き込んだりしてみたけど見つからない。
「ねえ、椎名さんのジャージって○○のお店のショップの袋に入ってる赤いやつ…だよね?」
教室に入ってきて私に聞いたのは真響ちゃん。○○は私の好きなブランド。
『うん…それ、今探してるんだけど知らない?』
真響ちゃんは今にも泣きそうな顔して、言った。
「文化祭の話し合いで椎名さんが揉めた3人が校舎裏に持っていくの…みた。」