第21章 まだまだ夏休みは終わらない!〜第3体育館組、集合〜
ケーキを食べ、洗い物も終わった。が、眠るにはまだまだ早い時間。結局布団の上に集まってたわいもない話をしていた。
「ってか…美優さんは何で当たり前のようにそこにいるんですか…」
「え?今更?ここが美優さんの定位置だからじゃない?」
「ツッキー諦めろって。こいつら部活の時もこうだ…」
私はリエーフが胡座をかいた足の間に座って携帯をいじってる。
流石に眠くなってきた…
『私、明日の朝ごはんの準備するから…』
そういうと私はリエーフの足の間から抜け出す。
『おやすみー』
みんなは口々に挨拶をしてくれたので、私はキッチンに向かう。
明日の朝は和食にしようか…今日買ってきた鮭の切り身を調味料につけ、冷蔵庫にしまう。お米を研いで、炊飯器にセットして。冷凍保存していたひき肉は冷蔵庫に入れて解凍…油揚げを甘めの調味液に漬け込んでっと…
あとはどうしようかな…
眠い目をこすりながらあれこれ考えていると後ろからがばりと抱きつかれる。
『うわひゃ⁉︎』
「しー!しー!美優さん!俺です!」
後ろを振り向けば少し焦った声で唇に人差し指を当てるリエーフ。
『どうしたの…?リエーフ。』
「お休みなさいしたいなっておもって。」
今日、あんまり美優さんとぎゅーできなかったしなんてぽそりと呟くからそっと私からも抱きついた。
『もう…リエーフは甘えたさんだね?』
「美優さんだけっすよ?」
いつも分けられてる前髪は洗い立てでさらさらと流れるように前に落ちる。それが鼻に当たってくすぐったいみたいでリエーフは前髪を片手で後ろに搔き上げる。いつもは見ない仕草にどきりとしてしまう私。
「美優さん…おやすみのチューして?」
リエーフが耳元で囁くから、そっとほっぺに唇を落とす。
「美優さん可愛い…おやすみ。」
リエーフは私の唇に音を立て吸い付くといつもより低い声で囁く。
『おやすみ…』
恥ずかしくなった私はぽそりと呟くとリエーフは満足したようににこりと笑った。
リエーフと別れた後私は部屋に戻り、布団に入った。お昼の疲れが出たのか眠気はすぐに襲ってきた。アラームをセットしたところでふつりと意識は途切れ、深い眠りにひきずりこまれていった。