第21章 まだまだ夏休みは終わらない!〜第3体育館組、集合〜
食事は全て完売。お皿は蛍とリエーフが持って行ってくれて洗ってる。お布団は赤葦に伝えて木兎とクロと3人で敷いてくれてる。
私は自分の部屋に戻り、着替えを取りお風呂に向かった。
私がお風呂を終える頃にはお皿も綺麗に洗われて、お布団も敷かれている。それを確認したあと、キッチンでちょっとだけ準備をして、リビングに戻った。
『ただいま。みんなありがとね?…でね?みんなお腹に余裕…ある?』
含みのある言い方にピンときたのはクロ。
「お前…なんか作ってるんだろ?」
「マジで!何?」と、目を輝かせているのは木兎。
「何すか⁉︎」リエーフも嬉しそう。
「僕パス…『蛍、パスなんて言ったら後悔するよ?』
「どういうことですか?」
私はにやりと蛍に向けて笑みを浮かべると、飲み物の有無を聞き、キッチンへ戻る。6等分、だいたい同じサイズに切り分けお皿に乗せる。手伝いに来てくれたリエーフにコップを持たせ、私はリビングに向かった。
『お待たせ?』
私が持ってきたお盆を覗き込むとみんなの目が輝きだした。
「ショート…ケーキ」
『食べたいって言ってたもんね?どうぞ?』
蛍に切った中で1番大きいのを渡す。
「作った…んですか?」
『うん。』
「時間かかりますよね?」
『だからスポンジ焼いてる時に買い物行ったじゃない?』
信じられないって顔をしている蛍に向かい私は至極当然とばかりに話す。
『だって1番遠くから来た蛍の食べたいもののリクエスト、聞かなきゃって思って。しょっちゅう会えるわけじゃないしね?』
惚けた顔をしている蛍ににこりと笑うと急にそっぽを向き、手のひらで口元を覆う。
「あー!ツッキー照れてる!」
「照れてるー!」
『からかったクロと木兎の分も蛍にあげる。』
「「すいませんでした。」」
からかったかと思ったら私の声を聞き、素早く土下座する2人。
…ちょっと笑った。
『これ、結構自信作なんだから…食べてくれなかったらへこむよ?』
横に片付けたローテーブルにケーキを並べるとみんなはケーキを食べ始めた。特に蛍なんかドンピシャの味だったのか嬉しそうに食べてくれてた。
やっぱりもてなす側っていいなぁ…みんなの嬉しい顔が見れるのが嬉しい。
何て思いながら私もショートケーキを食べ始めた。