第16章 合宿 Last Night
私がお風呂から上がるとお風呂の前でみんなが待ち構えていた。でもよくよく見ると人数が足りない。
『あれ?翔陽は?』
そう聞けば蛍は、はあとため息をついた。
「風呂で寝て溺れそうになったから強制退場。いても邪魔なだけだし。」
確かに食堂にいた時も声発さないと思ったらうとうとしてたもんなぁ…食堂での翔陽の姿を思い出し苦笑いを浮かべれば、クロが私の背中をぽんと叩く。
「荷物置いてこいよ。こっちは準備できてるから。」
『準備?』
クロの言葉に訝しげに首をかしげると、私はリエーフに背中を押され部屋に戻された。部屋に戻るとリラックスムードなマネージャー達。お風呂の用具を鞄にしまいスマホを持つと、私は近くにいた白福ちゃんに声をかけた。
『ちょっと呼ばれてるから行ってくるね?』
…何を勘違いしたのかみんなは、廊下に待機しているリエーフを見てみてにやり、と笑う。
『今日はクロとか木兎達に呼ばれてるの!』
「そうなんですかー。いってらっしゃーい。」
今日の朝の件があるからみんな楽しそうに私を見てる。
帰ってきたら問い詰められそう…
悪い予感しかせず、はあ、と出るため息を飲み込むと、私は先を進むクロ達についていった。