第15章 夏合宿5日目。
今日もみんなは順調に試合に勝ちあっと言う間に1日が終わった。ビブスを集めていればクロと木兎が話をしていた。
「木兎!今日も自主練するんだろ?」
「当たり前だろ!今日もお前のブロック叩き崩してやる!」
「させねーよー。昨日のメンバー集めて昨日の続きやろーぜ。」
『元気だねー。あんなに試合したのに。』
私は目の前で騒ぐ2人を見てため息をつく。すると、木兎が私の方を見て話し始める。
「だって試合は試合、自主練は自主練だろ?試合でいろんな学校から勝つのはテンションあがるし、自主練でいつもと違うメンバーと試合やんのめちゃくちゃ楽しーじゃん‼︎」
「美優はこねえのか、自主練。今日で最後だぜ?」
そっか…合宿、明日で最後なのか…気づいてしまったら寂しくなる。
『いく。やることやったら行くよ。』
いつものメンバーと第3体育館に集まるのも今日でラスト。そう思ったら自主練に混ざりたくなりそう返事をした。
あのメンバーとワイワイしてるのは楽しい。それに、やっぱり試合してるのを見るのは好きだ。試合をしてるみんなはきらきらしてて、青春…みたいな?その雰囲気がいいなって思う。
私は3年でこの雰囲気に浸れるのも今年が最後。
だからこそ、存分に浸っていたいって思うんだ。
みんなとの合流を早めようと気合を入れ立ち上がると、仕事を終わらせるために私は体育館から出る。夕方になってもまだまだ暑い。滲み出る汗を拭きながら、私は廊下を歩き出した。