第15章 夏合宿5日目。
食事のあと、音駒ジャージに着替える。寝不足の頭でパジャマ代わりのTシャツを脱いだ時、仁花ちゃんが慌てた声を上げる。
「美優さん!痒くないんですか⁉︎それ!」
痒い…?
『痒くはないけど…』
「虫刺されの痕いっぱいですよ?」
瞬間的に昨日の夜のことを思い出し、急いで新しいTシャツに着替えるが、周りからはマネージャー達の視線が集まっている。
「美優さん…?」
『どうしたの?雀田ちゃん。白福ちゃんと宮ノ下ちゃんまで…』
「それって…虫刺されじゃないですよね?」
「昨日…かなり遅く帰ってきましたけど…何があったんですか?」
「きーにーなーるー」
『助けて!清水ちゃん!』
少し遠いところで着替えをしていた清水ちゃんに助けを求める。
「わたし口堅いから。」
…助けはなし。 じりじりと間合いを詰めるマネージャー達。
「「「みーゆーさーん?」」」
『今回は勘弁してぇぇぇぇぇえ‼︎‼︎』