第11章 月夜に啼く烏の声は
食事が終わり、マネージャーが集う部屋に戻ると、私以外のみんなはお風呂が終わっている。
「お風呂、美優さん最後ですよー!」
『やっぱり?じゃあついでにお風呂掃除もしてきちゃうから先に消灯してていいよ。おやすみー!』
「「「おやすみなさーい!」」」
マネージャーのみんなに挨拶をし荷物を持ちお風呂に向かうと、さっきまで一緒にいたメンバーとお風呂の前で鉢合わせをする。
「美優さん!」
リエーフが抱きつこうとするけどとりあえず今は静止させる。
『あれ?みんなも今からお風呂?』
「そりゃあな。こんなに遅くまで練習してんの俺達くらいだって。」
「他のマネージャーは?」
『こっちも私が最後。他のみんなは部屋でゆっくりしてるよ。』
「美優さん、俺風呂終わるの待っててもいい?」
リエーフが私に聞くと、蛍がぽそりと呟いた。
「明日も早いんだからさっさと寝なよ…」
「なんで月島が答えるの!」
リエーフが突っかかっていくのを私は押さえる。
『蛍の言うとおりだよ、リエーフ。明日も合宿続くんだし、しっかり体休めて?私お風呂掃除もあるから先に部屋戻ってて。部屋戻ったら連絡入れるから。』
リエーフは少しむくれた顔をし、私を抱きしめる。
「絶対ですよ?」
『わかってる。』
なんとなく離れがたくてぎゅーっとしているとお風呂の入り口からクロがリエーフに声をかける。
「リエーフ!早く入んねーとお湯抜くぞ!」
「ちょっと待ってくださいよー!」
私からパッと離れたリエーフはお風呂に駆け込んで行った。
さて、私もお風呂に入りますか。