• テキストサイズ

あいつはねこまのわんこ系少年【HQ】

第9章 追いかけっこ。



「で、なんで避けられてたんすか?」

リエーフが私の顔を覗き込むようにして問いかける。
そうだった。それをリエーフは聞いてたんだっけ。
説明するのも恥ずかしいが、しょうがないと口を開く。

『好きって自覚したらリエーフの顔見れなくなった…恥ずかしいっていうか、照れるっていうか…』
「確かに美優さん今も顔真っ赤ですもんね?」
『…うるさい』
「そんな顔で言われても怖くないです。」

きっとリエーフは笑ってるんだろうな。
表情なんて見なくてもわかる。

それでも表情が見たくて首を傾けるとリエーフが私の顔を覗き込む。
嬉しくて、嬉しくて、頬が緩み自然に言葉が溢れる。

『リエーフ…すき。』
「俺も好きっす。」

私達は見つめ合い、笑いあった。


ぐぅぅぅぅうぅぅう

このパターン何回目だろう。お腹を鳴らした張本人は、いつもの通り苦笑い。

「そういえば飯食べてなかったっす?」
『私から逃げてたもんね。じゃあ食堂閉まる前に行くよ?』

私は立ち上がるとリエーフに向かって手を伸ばす。リエーフは、私の手を握ると幸せそうににこり、と笑った。

/ 617ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp