第7章 月島蛍の誕生日
昔みたいに何度も愛することはできない。
だから、愛してると伝えるかのように時間をかけ愛撫をした。
『けーくん…お願い…もう…』
「夏乃?ちゃんとおねだり…できるよね?」
『も…いじわる。蛍くんの…欲しいの…』
「……よく言えました。ちゃんと受け止めてねっ…」
息を詰めてナカに挿入すると夏乃さんは小さく喘ぐ。
昔みたいにぎゅうぎゅうに締め付けることはなくなった。
でも、僕のカタチになったナカは激しくしなくても気持ち良い。
『けー…くん…きもち…』
「ぼくもっ…」
『蛍……ナカ…頂戴?』
そう言われ夏乃さんの顔を見れば、夏乃さんの瞳は扇情的に光り輝いていた。
そっちがそのつもりなら…
僕は夏乃さんの腰を抱え直すと一気に動かす速度を変えた。
『っああ!はげしっ…』
「煽ったのはっ…夏乃だからっ…」
一気に高みに上り詰める身体。
それは夏乃さんも同じらしく背中に回された指に力が入る。
奥を深く穿つと夏乃さんの身体がぶるりと震え、ぐっと締め付ける。
その締め付けを借りて僕は自分の欲望を中に放った。
ーーーーーー
『蛍くん…?好きよ?』
「夏乃さんどうしたの?急に。」
行為の後、夏乃さんは僕にぎゅっと抱きつくとふふっと笑う。
『今までの10年もこれからの10年20年、
桜が成人して旦那さんを連れてきても、
蛍くんがしわしわのおじいちゃんになっても、私はずっと蛍くんが好きよ?』
愛しい。
そんな気持ちを教えてくれたのは、夏乃さん。
僕はいつまでも夏乃さんを愛してる。
「夏乃…愛してる。」
そう伝え、僕達は眠りについた。