第7章 月島蛍の誕生日
「ツッキー…あっ…と、ホタルお疲れ様‼︎」
ばたばたと駆け寄ってくるプラチナ。
最近話題のタレント、チカ…
本名灰羽リエーフが駆け寄ってくる。
「お疲れ様…何で急に僕が呼び出されなきゃならないの…」
「だって俺、またツッキーと仕事したかったんだもん。」
リエーフのワガママで叶った…らしいこの撮影。
僕、モデルはとっくに辞めて今は普通に企業に勤めてるんだから…
上司に説明して、了承取って有給取ってきてるんだから…
そう、愚痴のように呟くと灰羽はごめんごめんと軽く謝る。
「そういえば、かのさんと桜ちゃんは?」
今更か…
「夏乃さんは出張、桜はうちの実家に預けてる。」
にいちゃんなんか休み合わせて桜と動物園デートだって浮れてたし…
どんだけ姪っ子溺愛してるんだか…
「ってことはひさびさフリー?俺もすぐ撮影終わるから黒尾さんとこに飲みいこーぜ?」
「…まあ、いいケド…」
僕が了承すると、じゃあ連絡するなーと灰羽はスマホを弄り始めた。