第5章 桜が咲いた。
『みんな久しぶり!』
そういう夏乃さんは、俺達の前に来てにこりと笑う。
「これ、バレー部OBから。」
そう言って大地が少し大きめの包みを渡す。
「見立ては清水だから変な心配はいらねーべ。」
「まぁ、西谷さんと田中さんじゃなければ大丈夫だと思いますケド…」
「ほんっと月島はかわんねーなー。その毒舌っつーかなんつーか。」
「ちょっと先輩方。そんなに騒いだら泣いちゃいますよ?今日の目的。」
みんなはにこりと笑い、月島と夏乃さんは照れ臭そうに笑う。
『じゃあ、連れてくるから待ってて?』
そう言い、夏乃さんはぱたぱたと隣の部屋に向かった。