第4章 雑誌。
「ねえねえ、これって月島くん?」
クラスのあまり関わりのない女子が珍しく声をかけてくる。
そして、持っていた雑誌を僕の前で開いた。
そこにいたのは紛れもなく僕で…
夏休み、うるさい先輩達とひょんなことからモデルをすることになった。
その時に撮影したものの雑誌が出たらしい。
「こんなに柔らかい表情の月島くん初めてみた。」
そうクラスメートが指差す先には夏乃さんと一緒に撮った写真。
「これ、僕じゃないし…他人の空似じゃない?」
いろいろ面倒だから誤魔化そうと思いそういった。
そしたらどこかから山口が現れ、雑誌を覗き驚いた顔をする。
「これ、音駒の主将!あと1年のミドルブロッカーだよね!あと梟谷の4番の人とセッター!」
こいつ…余計なこと……
「山口うるさい。」
「ごめん!ツッキー!でもツッキーいつの間にモデルデビューしちゃったの?」
騒がれるのは嫌いだ。
僕は席を立つと教室を出る。
「ツッキーどこいくの?」
「…別に何処でもいいデショ。」
嗚呼、面倒くさい