【イケメン戦国】 色に出りけりわが恋は <R18>
第5章 ~後宴~
幸村「なおっ!?」
突然起き上がったと思えば、視界になおの姿を捉え、幸村が声を上げる。
幸村「お前、どこ行ってたんだよ、探したんだぞ」
「え、ちょっと城下にお使いで・・・」
幸村の頬は赤く、ずいぶん酒を飲んだ様子だった。
幸村「お前なー・・・」
ゆらりと立ち上がると、なおの前まで歩み寄り、どかっと腰を下ろす。
幸村「心配させんな」
「え? ・・・あの・・・」
幸村「俺はなー、お前の事が、す、す・・・ ぐっ!?!」
なおの後ろ襟に手が掛かったかと思うと、そのまま引っ張られ、一瞬にして視界が回る。
「ぅわっ!」
次の瞬間には両耳が大きな手で塞がれ、見上げる先に信玄の顔。
信玄「君は聞かなくていいよ」
「っ?!」
唇の動きだけでは何を言ったのかわからず、信玄に膝枕されたまま、只々動揺する。
謙信「腹が減っただろう?」
幸村の告白は、謙信がその口に無理やり押し込めた芋の煮物で敢え無く封じられた。
佐助「説明は明日にでも」
一人酒を飲みながら、傍観する佐助であった。